日本製鉄USS買収完了
日本製鉄のUSスティール(USS)買収が完了した。今後日本製鉄は世界一を目指して突き進むものと思える。私も重厚長大のビジネスを経験したことがあるのである程度予想できるが、こうした重厚長大ビジネスは「世界シェア1位」ということに非常に価値を感じるものである。重厚長大ビジネスは国の基幹ビジネスを支えるという使命がある。基幹ビジネスは世界のあらゆる国が自国で行っているが、それだけにそれに使用される材料の潜在需要は膨大であり、当然ながら「規模が大きい=価格はグローバル(安い)」ということになる。そしてこうしたグローバルビジネスは自国だけでなく世界のあらゆる地域で生産拠点・販売拠点を持ち、どの地域からでもバランスよく商売に対応できる体制を整えておくという必要がある。私も自分が担当したビジネスでは、まずマレーシアに製造拠点を持ちそこから欧米と商売をしていたが、そのうちダンピング疑惑をかけられるなど問題も起こり、ついには欧米に拠点を持ちビジネスの転換を模索していた米国企業からこの拠点を買収した経験がある。米国は工業国としてトップとはもはや言えなくなってしまったが、それでも安い動力と安い原料に恵まれており日本製鉄がこの国を選択した理由はわかる。しかし買収の過程ではトランプ大統領の激しい反対があった。「米国の基幹となるビジネスは米国籍でなければいけない」という論理だ。最後日本製鉄は奥の手を出した。黄金株という1株でも持っていればその会社のビジネスに口出しができる株を日本製鉄は米国に与えた。はたしてこの判断が今後どういう結末を描くのかはしっかり見ていく必要がある。

多くの問題を乗り越えて買収したUSスチールだがこれからが大変


