クアラルンプール、外国人が集まる不思議な都市
初の海外赴任はマレーシアだったが、マレーシアに行って最も驚いたのは外国人の多さだった。当時の私の認識はマレーシアはまだ未開発の部分が多く残った新興国というイメージだったが、首都クアラルンプールは東京と比べても引けを取らないような大都市で、かつそこには多数の「外国人」が住んでいた。統計的には当時で人口の10%が外国人ということだったが、おそらく都市部ではそれ以上の外国人の居住比率だったと思われる。そしてそうした外国人のためのインフラが準備されていた。例えば日本人なら多くの日本料理が軒を連ねるような通りが多数あった。ただそのうちの3割以上がいわゆる「なんちゃって日本料理屋」だったのはやむを得ない。本格的な日本料理をマレーシアで食おうと思えば銀座並みの料金が必要になる。素材は日本の築地から毎週2回空輸便で送られてくる。運賃付きの新鮮な魚の価格は馬鹿にならない。したがって価格が安くて「日本料理風」な飯を食うには「なんちゃって日本料理屋」で済ませることもあった。勿論欧米由来のスターバックスなど有名カフェや台湾由来の飲茶「ビンタイフーン」など各国の有名店はどのショッピングモールにもあった。こうした光景に驚くことばかりだったが、それから10年以上経った現在日本でも同じような景色が見られる。休日の京都駅は30%近くが観光客で、日本のいたるところの観光地には外国資本のホテルやチェーン店が並ぶ。こうして考えると、「新興国の都市部の風景」は近未来の姿を映しているのかもしれない。これからはインドの大都市を訪れると未来の先進国の姿がわかるのかもしれない。

大都市クアラルンプールを象徴するツインタワー


