アドリブの作り方
ジャズというのは即興演奏の音楽だ。しかし最初から「真の即興演奏」を行えるのは特別なレベルのプロもしくはモーツアルトのような音楽の天才と呼ばれる人だけだろうと思う。定年を過ぎてからあらためてジャズギターの練習を始めたが、学生時代にぶち当たったのと同じ問題にぶち当たって悶絶している。それがこの即興演奏という奴である。ジャズという音楽の性質上、ミュージシャンはレベルが上れば流れてくるコード進行に対して歌うが如く即興のフレーズを演奏するのだろうと思っていた。しかし実際は全く違い、どうやったら美しいソロが演奏できるかにほぼ99%のミュージシャンが悩んでいるようだ。私はよくYouTubeで多くのジャズギタリストの動画を見るが、そのミュージシャンが教える80%はどうやってソロを演奏するかについての動画である。そしてハードロックやヘビーメタルの動画でよく挙げられている「速く弾く」とかいった技術的なテーマは意外と少ない。そして現在私が行う「そのコードに使われる音を使いながらフレーズを弾く」とか「そのコードの持つスケールの中にコードの持つ音をうまくはめ込む」とかいった初歩的な方法から「とりあえず達人のソロをコピーして、それから何故こういうソロになるかを考える」といった出たとこ勝負みたいな練習方法というのはプロも行っているのには驚いた。(ただプロになる人はこれらの量で稼ぐ練習以外にしっかりした音楽理論も勉強されている)そして「頭にアイデアが閃いてそれが音になる」人は実際は限られた人で、ほとんどの人は膨大な練習量で演奏レベルを押し上げているのだとわかった。

美しい即興演奏の裏にはその数千倍のトライアルがあるのだろう


