音楽はやはりメロディーが大事
また時々楽器を触るようになった。あまりの下手さに嫌になるが、もはや上達するという考えはないので「音楽」という通り音を楽しむことに特化している。昔と圧倒的に違うのは、プロの演奏を聴いてフレーズの斬新さを考えるようになった点だった。昔の音楽の聴き方は編曲の仕方が一番気になった。急に曲の速度が変化したかと思うと倍のテンポや半分のテンポになったり、4ビートが8ビートあるいは16ビートに変わるアイデアに感動した。また楽器と楽器の掛け合いが楽しくて、次は誰が仕掛けるのだろうかといった所を中心に聞いていた。最近年を取ってからの聴き方は変わった。まず基本となるメロディーをじっくり聴く。そしてアドリブが始まるが、プロのアドリブには物語あるいは起承転結があるのがわかるようになった。あたかも同じコード進行で別の曲を歌うように、ゆるやかに原曲のメロディーが変化していく。そして数コーラス目のアドリブでは全く違う展開となり次のソロ奏者へと受け継がれるという運びになる。原曲の味わいをどのように変化させていくのかが大事であることがソロを通じてわかるようになってきた。思えば私の若い頃のイケイケのソロとは、「誰々がやっていたソロをコピーしたソロ」とか「速い3連符を多用した弾き方」とか「このコードから次のコードに移るのに、機械的に半音ずつずらして弾く奏法」だとかいった考え方でソロを弾いており、元々の原曲の味わいをどう生かして演奏するかなど全く考えていなかった。でもこういう事を悟ることでプロのライブ演奏ははるかに聴きごたえのあるものに変わったのは事実である。

良いメロディーを弾くとソロのイメージが膨らむ


