高校生がライブハウスに行く時は
中学、高校とサッカ-部に入った。小学校の高学年の頃にサッカ-が流行っていたのが理由だ。当時メキシコオリンピックで日本のサッカ-は奇跡の3位入賞となった。京都の山城高校出身の釜本がシュ-トを決めたのは感動的だった。毎日毎日ボールを蹴って、何かを達成したいとがんばっていた。しかし高校2年生でクラブを止める頃には、スポ根でがんばる気力がなくなり、気持ちは音楽へ移っていった。当時一緒にライブハウスへ行った友人は、黒のブレザ-に長髪というスタイルでとても高校生には見えずカッコ良かった。私が初めてライブハウスへ行ったのはまだサッカ-部を止めたばかりの時で、多分五分刈りの髪型で行ったと思う。長髪でアーミ-ジャケットを着たような大人に混じって随分違和感を感じながら音楽を聴いていたと思う。タバコはその頃に覚えた。友人がおもむろに胸ポケットからタバコの箱を取り出し、端をポンポンと叩きながらタバコを取り出した。タバコの先にライタ-で火をつけて煙を吐いて見せた。タバコの銘柄は記憶ではハイライトだった。友人に勧められ私もタバコを吸うことになった。初めてタバコを吸ってむせる人がいるのを知っていたので、ゆっくりしかも少しだけ煙を吸ってみたが、一瞬で頭の中がグルグルと回り倒れそうになった。これが私のタバコの初体験だった。その後16才でタバコを始めてから、46才で止めるまでタバコを吸い続けることになった。その頃に「二十歳になればタバコを止めて♪♪」という歌が流行っていて、その真似をして20才で半年ほどタバコをやめたが、結局翌年の夏の暑い夜、円山音楽堂でブル-スを聞いて禁煙は終わった。
