食い物はやっぱり日本食

 当初マレーシアに行った時からマレーシアを離れるまで駐在員との懇親会は必ずといっていいほど日本食レストランで行われた。東南アジアへ行ったら、その現地の味を食べたいということになるかもしれないが、正直な所駐在員は日本食レストランへ行きたがる。日常駐在員は現地食を会社のキャンティーン(小食堂のこと)で食べている。正直な所それほどうまくもない。ただ安い(100円前後)だけだ。
 創立時期の1990年代は、キャンティーンの臭いに食欲を落とす駐在員もよくいた。そういう人は、前日に日本食レストランでおにぎりを作ってもらい、会社の食堂ではなく事務所で一人昼食を食べていた。またマレーシアの料理は全般的に辛く、初めて食べた人は最後まで食べきれないこともある。舌が痛くなり、それ以上食べ進めることができなくなる。私も当初は何倍も水をお代わりして何とか辛い食事を食べきったが、不思議なもので5年ぐらい駐在すると、この辛い食事を平気で食べるようになった。これは一説によれば、舌の表面にある味を認識する細胞?が劣化してあまり認識をしなくなるからとのことだった。そのおかげで?日本へ戻ってきても、いまだにドンブリやうどんに香辛料を多くかけて食べないと食べた気がしないようになってしまった。またマレーシアには「なんちゃって日本食」というのが結構ある。日本食風の味付けをした料理が食べられるレストランだが、たいがい中国人シェフが料理している。しかし「なんちゃって」であっても郷土の味に近い食事を選ぶのは駐在員の性だろうか?その後私は欧米へ駐在するが、仕事に疲れた時食べるのはやはり日本食だった。

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