知らない事の勉強

 子供の頃勉強とは教科書を見て覚えることだった。しかし社会に入るとなかなか教科書がなく、思うような答えを見つける術がなかった。それで年長の先輩や上司に何かヒントになるようなことがないかを聞いたりしたものだ。また学生時代に一時講座で行っていた研究を思い出し、基礎的な化学や物理の本を見たりもしたが、ピンとするような回答を得るような経験はほとんどなかった。そうした中では特許や意匠登録などは比較的実践的な方法論を見つけることができ、時には真似したり同じような考え方で別の方法を試してみることなどを行ったが、時として役に立つ結果を得られることもあった。特許権については大変厳しく真似をすると多額の賠償請求を受けることがあるが、私が現役の頃もそうした特許権すれすれのアイデアで問題解決や新商品の開発をしていた。またそうしたノウハウは一般的に「簡単な言葉で表せる技術」が多く、知ってしまえば専門家なら誰でも真似できるので、ノウハウの秘匿については特に注意をした。特に同業他社へのノウハウの流出については注意を払った。そんな泥臭い勉強をしてきた時代から世の中が変わってきたように感じた。それは世界のあらゆる英知がITというものを通じて皆が共有できる時代が来たということだった。昔ならある物理の数式は何だったかを調べるのに、大学時代の物理の教科書を探して調べることが必要だった。今は「〇〇の法則」と打ち込んで、グーグル検索を行えば、すぐに数式が出てくる。調べる手間が大幅短縮されるようになった。今の人はそういう意味でベースが一段上がっていると感じる。

今は検索エンジンで何でも調べられる時代だ

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