楽器店で試奏した1

 長らく使用していたギターのプラスチック製のセレクトスイッチのつまみが割れてしまった。1976年製なので実に50年弱の寿命だった。それでつまみなしに金属だけにしておくのも不細工なので、近所の楽器屋へ交換用のつまみがないかを聞きに行った。しかし残念ながらぴったりと合うものがなく、何とかはまるつまみで代用する事にした。そしてせっかく楽器屋に来たので楽器を触らせてもらった。たまたま目の前にかざってあったGodinというメーカーのフルアコースティックギターが気になった。定価は15万円と何とか買えそうだし、学生時代に買いたかったギブソンのES-175がすでに発売中止であるという悲報を聞いたばかりだったので、このかっこいいギターに一縷の望みを賭けてみることにした。Godinというのは最近のメーカーで比較的軽く、また弾き易そうなネックの形状をしていた。少し触っていたら、店員さんが「せっかくなので電気を入れましょう」とアンプにつないでくれた。そしてチューニングメーターをつけておずおずとチューニングを始めたが、うまく使い方がわからない。そのうち「半音下げてチューニングされるんですか?」と聞かれ、あまり最近のチューニングメーターの事がわからない旨を告げると、店員が「じゃあ私がやりましょう」とチューニングしてくれた。随分時代遅れのギタリストだと思っただろう。しかしその後ジャズのフレーズを弾き始めると少し感心してこちらを見ているような感じだった。また遠くにいるギター少年たちがじっと私の指先を眺めている。高校時代こんな事がよくあったような気がする。50年ぶりの楽器店でのギターバトルだった。

何10年ぶりで楽器屋さんで楽器を弾いた。Godinのフルアコ

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