楽器店で試奏した2

 たまたまちょっとした部品を買うつもりで行った近所の楽器屋でギターの試し弾きをすることになった。Godinという名前のそのメーカーを私は知らなかったが、ジャズ系のフルアコースティックギターだった。何10年前に京都の楽器屋で試し弾きをして以来だった。何の気にもしないふりをして楽器を弾くのだが、どこかで誰かが自分の演奏を聴くともなしに聴いているというのが楽器屋での試し弾きの特徴だ。近くには高校生らしい少年たちが数名こちらを見ながら何かを話している。また正面には20代前半の長髪のバイトの店員のお兄さんがじっと私の指先をみつめている。たまたま部品を合せるために自分の楽器を持参したが、実はこの楽器は当時35万円ぐらいで買ったもので、今はややオールドギターと呼ばれそうな楽器で高校生たちは何度もじろじろこの楽器を見ていた。そんな高級楽器を持ち込んだおっさんが何か弾き始めたのだから、当然少年たちも楽器屋の店員も私の実力を見てやろうという感じだった。ただ残念ながらすでに私のギターの腕は錆付き、とても最近の若者の演奏にはついていけない。それでもそういう場にいれば少しでもかっこいい演奏をしなければ男がすたるということで、とりあえず昔取った杵柄のジャズコード(しかもちょっと複雑であまり知られていないやつ)を選んでしばらく弾いてみた。こんな事ならもう少し練習してから来れば良かったと思った。試したギターはまずまずで思い切って買おうかと思ったが、家へ帰って自分の持っているフルアコースティックと比較してみて買うのは止めた。そしてギターより前にアンプを買おうと思った。

なかやぶにある楽器屋さんの店内

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